マンハッタンの片隅の、気さくな学際交流会

特別講演会:船引宏則先生

2015年08月21日 19:00

細胞生物学の船引宏則先生(Tri-Institutional Professor, Head of Laboratory of Chromosome and Cell Biology, The Rockefeller University)をお招きして、特別講演会を開催しました。

講演テーマ
「DNAによる細胞内建築:原理とメカニズム」

生命の本質の一つは、遺伝情報の担い手であるゲノムDNAが、子孫に伝わることである。
しかし、DNAは単に遺伝情報をコードしているだけはない。
真核生物のDNA複製のためには、DNAが核膜形成を誘導し、核の内部に収容される必要がある。
複製されたDNAが増殖細胞に分配されるためには、DNAの移動を制御するスピンドルが、DNA近傍で重合されなければならない。
では、DNAはどのようにして、これらの構造物を必要に応じてダイナミックに建造しているのか?
アフリカツメガエル卵抽出液の無細胞系システムを用いた、我々のアプローチと成果を紹介する。

◇ ◇ ◇

セントラルドグマ(分子生物学の基礎知識)から始まって、最新の研究状況(企業秘密含む!)まで、ご講演いただきました。
「どこまでわかっているのか?」「何がまだ解明されていないのか?」
丁寧に紐解かれるご講演は非常に興味深く、専門的な質問はもちろんのこと、有機化学、光学、あるいは初心者さんからの質問も寄せられました。
1の質問に対して10(あるいは12くらい)をお答えいただき、その情熱に圧倒されつつ感激しました。

ご講演ありがとうございました!