マンハッタンの片隅の、気さくな学際交流会

【11月】勉強会開催

2019年11月09日 16:00

11月9日 (土)、瓜生 邦弘さん[Electronmicroscpic Inc. (EMSCOPIC), CEO]より、[生命活動理解への電子顕微鏡を用いた挑戦]と題してご講演を賜りました。瓜生さん、電子顕微鏡の基本的な原理の御解説に続き、御研究の成果を美しい画像とともにご紹介頂きありがとうございました。そして、これからの電子顕微鏡の未来像として、3次現構造解析、コネクトーム、細胞内構造の原子レベルでのVisualizationといった技術のご紹介、そしてGenetic labelingを用いた光学顕微鏡技術と電子顕微鏡技術の共同研究成果についてお話し頂きました。Genomics同様、急激な発展を成し遂げているImaging技術の軌跡とこれからの展望をお伺いできたことで、これからのサイエンスがもたらす壮大な可能性を想像し、非常に刺激的なご講演でした。素晴らしいご講演をありがとうございました。


●11月9日(土):16:00-
@コロンビア大学メインキャンパス Havemeyer Rm209
瓜生 邦弘 さん
[Electronmicroscpic Inc. (EMSCOPIC), CEO]

[生命活動理解への電子顕微鏡を用いた挑戦]

生命の不思議さに魅された人々に共通することの一つは、その生命現象を詳細に観察したいという事だと思います。生命の特殊化された機能は、器官、組織という単位で構成されますが、実際にその基本活動を担っているのは、膨大な数量の蛋白質や遺伝物質を基に、見事なオーガニゼーションを作る細胞であります。この細胞やその構成物はミクロやナノのサイズの小さな構造ですから、生物学の一つの大事な分野として、大きなエネルギーが顕微鏡の開発につぎ込まれてきました。また、ゲノミクスや、生化学の研究を基に理解されてきた細胞内で行われる機能を考慮すると、ただ解像率をあげて分解能を高めるだけでなく、このオーガニゼーションをできるだけ自然に近く、ダイナミックな形で、生命活動を司る機能複合体として、構造と機能の役割の両側面から理解したいというのが夢であります。この度は、この生命理解の観点から、1)なぜ電子顕微鏡?(光学顕微鏡と電子顕微鏡の比較)、2)電子顕微鏡で何ができる?(電子顕微鏡の利用、応用方法)と3)電子顕微鏡の未来像とは? との3点から、他の分野との共同作業として、展開してきた顕微鏡の生物医学への貢献について皆さんと考えてみたいと思います。

御高名な方ですのでご存知の方も多いかと存じますが、次回はMSKCCの瓜生邦弘さんにご講演を頂きます。瓜生さんはロックフェラー大学電子顕微鏡施設センター長のご経歴もあり、非常に魅力的な御研究を展開されていらっしゃいます。次回もどうぞ楽しみにされていて下さい。

【参加費】
勉強会 : 無料
(TOMY様からの御支援で簡単な飲食物を提供致します)

参加を希望される方は、以下のフォームへ登録をお願い致します。
https://forms.gle/3r9AEP86tzEvfvdd8