【4月】勉強会開催
日時・場所: NY4/25(金)20:00- JP 4/26(土)10:00-
@オンラインZoom meeting room (リンクはご参加登録頂いた方に開催当日に直接お送りさせて頂きます)
発表者:西谷健汰 さん
【Laboratory of Wenjun Guo, Department of Cell Biology, Stem Cell Institute, Albert Einstein College of Medicine】
タイトル:乳がんにおけるMLL3遺伝子変異とがん免疫微小環境の関係
要旨:
患者さん自身の免疫力を活用してがんを攻撃するがん免疫療法は、比較的副作用が少なく全身に作用することから、従来の外科的手術、放射線治療、抗がん剤治療に並ぶ「第四の治療法」として注目を集めてきました。しかし実際には、劇的に効果がある患者さんもいれば、まったく効かない患者さんも存在します。この違いはなぜ生まれるのでしょうか?その鍵を握るのが、腫瘍を取り巻く「がん免疫微小環境(Tumor Immune Microenvironment: TIME)」と、それを形づくるがん細胞の遺伝子変異のパターンです。がんは多様な遺伝子変異の蓄積によって発生しますが、それぞれの変異、あるいはその組み合わせがどのような免疫環境を誘導するのかは、まだ不明な点が多く残されています。遺伝子変異ごとに異なる免疫環境を理解することは、「どの患者さんに、どの免疫療法が効くのか?」という問いに答えるための第一歩となります。私たちの研究グループは、乳がん患者さんにおいて高頻度で変異が認められるMLL3(KMT2C)遺伝子に着目し、この遺伝子の変異がTIMEに与える影響を詳細に解析しました。今回のJASSの発表ではその研究内容を紹介しつつ、遺伝子変異とTIMEの関係について皆さんと議論させていただければ幸いです。